同郷、そして永住まで、環境が同じだからこそ ともに高みを目指す

特別養護老人ホーム 友和苑
大分県別府市
外国人スタッフ 7名 フィリピン
取組内容
特別養護老人ホーム『友和苑』の母体である社会福祉法人豊心会は、全体で働くフィリピン出身のスタッフは男女合わせて15名。全員、日本国籍を取得した定住者で、中にはすでに来日30年経つ人もいるそうです。そのうち『友和苑』には7名が在籍。河野ジュディスさんが第一号として入所し、その縁を通じて友人・知人が次々と働くようになり、現在の人数まで増えました。
採用・就労
受入にあたって施設側の配慮はありましたか
国単位ではなく、一人ひとりの考えやライフスタイルを尊重する。本人が希望し条件が合えば正社員として働くことができ、育児など家庭が優先であれば臨時雇用も可能。技術や知識を身につける方法やスピードは個々のレベルに合わせて各ユニットのリーダーが中心となり指導します。
教育体制
外国人スタッフとともに働く日本人スタッフに求められることは
ベテランのスタッフは介護のプロですが、教えるとなると別のスキルが必要です。自分のペースではなく、相手に合わせ、理解してもらうまで根気強く向き合うことが求められます。
取組の感想
フィリピン出身のスタッフの魅力は
男女ともにとにかく明るくて優しいということ。利用者さんとご家族に好かれていて、勤務がない日は寂しがられるほどです。
外国人スタッフを受け入れて感じたことは
日本語ならではの独特なニュアンスは伝わりづらく、なかなか理解してもらえないなど悪戦苦闘もあったそうですが、簡潔な言葉に置き換えて説明することでその壁をクリア。何か問題が起これば放置せずに解決法を見つけるまで議論してきたことで、施設全体の士気も高まりました。
アドバイス
これから受け入れる施設へのアドバイス
唯一、勤務中に禁止したことは利用者やご家族の前で母国語を使うこと。焦ったり不安な時ほど無意識に出るようですが、その場にいる人たちは言葉の意味が理解できずにもっと不安な気持ちになってしまいますよね。
外国人スタッフの声
小坂マイラさん、河村アンズレスさん、河野ジュディスさん、カラビグ・アンドレアさん、阿部エミリーさん、 村上ジンロウレンスさん (フィリピン出身)
やりがいや嬉しいことは?
ジュディスさん:入所者さんを家族のように感じられること。私たちにとっての介護職は、親と接するような自然な気持ちで働ける仕事だと思います。
ジンロウレンスさん:入所者さんが別府や大分県の昔の話をしてくれるのがとても面白いです。50 年、60年前の話など理解できないことも多いけど、そういう会話のコミュニケーションもとても楽しいですよ。
エミリーさん:毎朝、元気な挨拶と笑顔でスタートできるし、介護のことは楽しいことだらけです。先輩たちもとても優しくて、わからないことはすぐに教えてくれるから働いていて困ることや心配はないですよ!
将来の夢は
カラビグさん: 新しい世界でチャレンジしてみたい、技術も身に付けたいと思って始めた仕事。いずれ介護福祉士の資格を取りたいと思っているので、難しい漢字もがんばって覚えます!
※2021年1月末時点の情報です。