大分県第一号の技能実習生 目的をもって学ぶ姿は日本人スタッフの刺激に

特別養護老人ホーム 日田園
大分県日田市
外国人スタッフ 3名 カンボジア
取組内容
日田園は技能実習制度に介護が追加される前から外国人の受け入れを検討し、早い段階に準備を始めました。平成31年3月に大分県内の外国人介護技能実習生第1号となるカンボジア国籍の実習生2名を雇用しています。
準備・検討
受入になったきっかけは何ですか。
日本人介護職員の高齢化が進んでおり、今後、介護職員の確保が難しくなることが予測されていたこと。そして、当園が外国人の技能実習生を受け入れて育成できるだけの成熟度があるのかを知りたかったことがきっかけです。
外国人スタッフを受け入れる前に、どんな準備をしましたか。
職員が介護技能の実演のDVDを作成しました。これにより、日本語が得意ではないまたは介護の専門用語が理解できない技能実習生でも知識と技能を身につけることができました。同時に、介護指導の弱点として以前から模索して「人材育成の方法と介護方法の統一」までも改善を図りました。
取組の感想
外国人スタッフを受け入れて感じたメリットを教えてください。
介護指導の弱点や内容、指導方針の見直しまで、創設以来の大改革となり、組織を大きく成長させました。また、母国を離れて来日した若者の一生懸命でひたむきな姿は、日本人スタッフにとって仕事への姿勢を学ぶ機会になりました。
今後も継続的に外国人スタッフを受け入れたいですか。
先に配属した先輩実習生が後輩実習生を支援するシステムを目指して、毎年2名ずつの受け入れを希望しています。
目指している現場職員の年齢構成を教えてください。
20代から30代は技能実習生、40代~50代は日本人主婦やパート、50代~60代はケアマネジャーや看護師などの専門職というスタッフのバランスの実現を思い描いています。
アドバイス
これから受け入れる施設へのアドバイス
外国人技能実習生の受け入れをする場合、監理団体(組合等)の選定がとても重要です。複数の団体から話を聞き、信頼できるか、自分たちの考え方に合うかなどよく見極めることをお薦めします。
外国人スタッフの声
・テェム テイリー さん(カンボジア出身、通称テイリー さん)
・ナック ヴァンナーさん(カンボジア出身、通称ヴァンナーさん)
日本に来てびっくりしたことは
テイリー さん:日本に来て特にびっくりしたのは、挨拶です。いつでもちゃんと挨拶しているから驚きました。
ヴァンナーさん:真冬に来日したから、すごく寒くてびっくりしました。でも、生まれて初めて見た雪はとてもキレイで嬉しかったです。小さい雪だるまも作りました!
どんな場所にお出かけしたか?
テイリーさん :春のお祭りや、お花見に連れて行ってもらいました。カンボジアではお花見の風習はないから、初めてでとても楽しかったし桜がきれいでした。今はあまり行けないけど、早くいろんなお出かけができるようになればいいなと思いました。
仕事のやりがいや嬉しいことは?
テイリーさん :自分の祖父母をお世話できているような気持ちになれることと、いつもありがとうって言ってくれることが嬉しいです。
好きな日本の食べ物は?
テイリーさん: お寿司!
ヴァンナーさん:温かいうどん!
将来の夢は?
テイリーさん& ヴァンナーさん:今、カンボジアには介護施設はないけど、将来もし施設ができれば国に帰って介護の仕事に携わりたいと思っているから毎日がんばっています。日本語をたくさん勉強して、日本語の先生も目指したいです!
※2021年1月末時点の情報です。